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「総合的健康美学論 その理論と展開 (第1巻)」 総論編

Ⅱ-1 健康美阻害要因の共通項「肥満」

 肥満とは、過体重(Overweight)ではなく、「体構成に占める脂肪組織量の過剰蓄積状態」をいいます。言い換えると、摂取エネルギー量(栄養)に対して消費エネルギー量が少ないため、過剰なエネルギーが脂肪として蓄積された状態です。

肥満と合併しやすい疾患

 肥満は、心臓・血管系、代謝系、呼吸器系、骨格・関節系、婦人科系など、さまざまな疾病や障害の原因や誘因となります。

(1) 高血圧、動脈硬化などの心臓・血管系の疾患
肥満者は、正常者に対して5倍から10倍の発病率で、高血圧を発症しています。高血圧症は、脳卒中・心臓病(虚血性心疾患・心筋梗塞・狭心症・心不全)などの誘因となります。
(2) 糖尿病や痛風などの代謝障害
肥満者は、正常者に対して3倍から5倍の発病率で糖尿病を発症しています。重度の肥満者の場合では、発病率が10倍に達します。糖尿病は、動脈硬化や血行障害をはじめとする、さまざまな合併症を引き起こします。また痛風(高尿酸血症)は動脈硬化や腎機能障害の誘因となります。
(3) 呼吸器系疾患
肥満者は、正常者に比べて、頸部・胸部・腹部などに多量の脂肪が蓄積しているため、呼吸に問題が生じやすくなります。そのため思考や行動に支障が起こりやすくなります。
(4) 骨格・関節系疾患
肥満者は、正常者に比べて、脊柱・股関節・膝関節・足関節などへの負担から、腰痛や各関節部の変型関節炎など、発症率が高まります。また骨折等の誘因となります。
(5) 生理不順などの婦人科系疾患
肥満に伴い、黄体形成ホルモンの分泌能力が低下するため、月経異常や不妊の原因となります。また、過剰に蓄積された脂肪がエストロゲンの代謝障害を引き起こします。同時に、男性ホルモンがエストロゲンに転換される、エストロゲンの腺外産生などによって、子宮体がん(子宮内膜がん)の原因になるといわれています。
(6) その他
肥満者は、正常者に比べて、脂肪肝や胆石の発症率が高く、体温の調節障害や慢性疲労を起こしやすくなります。また、肥満によって、病変発見の遅れや、手術の技術的難度が上昇する傾向があります。


 このように肥満は、単に健康美阻害要因のみならず、さまざまな疾病や障害を引き起こし、生存への重大な危機となります。
 肥満には、単純性肥満(本態性)と別の基礎疾患の影響から肥満を示す症候性肥満があります。ここでは肥満の大部分を占める単純性肥満に重点を置きます。その主要な原因は、

 (1) 運動不足・運動嫌い
 (2) 過食(間食・どか食い・むら食い・ながら食い)
 (3) 夜食の習癖
 (4) 食生活の簡略化(インスタント食品・レトルト食品の普及など)
 (5) ストレス

などがあげられます。
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