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「総合的健康美学論 その理論と展開 (第1巻)」 総論編

Ⅴ-1 検査結果の評価および対策「身体検査と肥満度」

 身体検査は、身体の測定や視覚・聴覚などの一般検査および診察により、年齢に相応した健康状態や身体の基本的情報を得ることができます。また、これらの基本的な情報から潜在的な疾患や障害を予測できることもあります。身体検査の主なものには、身長・体重・肥満度・視力・視野・眼圧・眼底の状況・聴力などがあげられます。

 身長や体重などから肥満度が算定できます。肥満度は、成人病や生活習慣病への危険度を把握するためにも重要な指標となります。肥満度の算出法および評価の基準は、第Ⅱ章の「肥満の評価」の項および総論編巻末の「肥満度のチェックシート」などをご参照ください。


Ⅴ-2 検査結果の評価および対策「血液検査」

 血液中の脂質や糖をはじめ、各種の成分を分析するもので、一般的な血液検査と生化学検査があります。この検査により多くの疾患に関する情報となります。血液検査の主なものには、血液型・総コレステロール・HDLコレステロール・LDLコレステロール・中性脂肪・血糖・尿酸・GOT・GPT・γ- GTP・尿素窒素・赤血球数(貧血・多血)・ヘモグロビン量(Hb)などがあります。


Ⅴ-2-1 「総コレステロール」の評価および対策

 総コレステロール値によって、動脈硬化・高脂血症・肝機能障害・ネフローゼ症候群・甲状腺疾患などへと進む危険度が把握できます。成人男女の正常域の評価の目安は、「160~220mg/dl」とされています。女性はホルモンの作用の関係で、閉経前には低値となりやすく、閉経後は上昇傾向となります。元来コレステロールは、細胞やホルモンなどの原材料として必要不可欠なものです。

 しかし、一定量を超えると、過剰なコレステロールは血管にたまりやすくなります。厄介なことに、高値であっても自覚症状がないため、動脈硬化などへと進みやすくなります。いずれにせよ220mg/dl以上の高値の場合には、次のような対策が基本となります。

(1) 脂肪は不飽和脂肪酸を中心に摂取するように心がけること
(2) 食物繊維を多めに摂取すること
(3) コレステロールの含有量の多い食品を控えめにすること
(4) 定期的に血液検査を行い経過を観察すること


Ⅴ-2-2 「HDL・LDLコレステロール」の評価および対策

 コレステロールは脂質ですから、血液中では分離しやすいため、リポタンパクというカプセルに入れられて運ばれます。肝臓で作られたコレステロールは、LDL低比重リポタンパクとして全身に運ばれます。末梢で余分になったコレステロールは、HDL高比重リポタンパクとして末梢から運び出されます。したがって、LDLが多いと末梢に運ばれるコレステロールは増加し、余分なものは血管壁にたまり動脈硬化の原因となります。HDLが多いと、末梢の余分なコレステロールを回収しますので、動脈硬化が予防できます。HDLが善玉コレステロール、LDLが悪玉コレステロールと呼ばれるゆえんです。

 一般に、HDLコレステロール値が高ければ、動脈硬化が原因となる虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など)の危険性は減少します。総コレステロール値が高くても、HDLコレステロールが高く、LDLコレステロール値が高くなければ問題はありません。逆に、HDLコレステロール値が正常値であっても、LDLコレステロール値が極端に高ければ、動脈硬化の危険性は増大します。HDL・LDL双方のバランスをはかることが重要です。

 評価のポイントは、成人男女のHDLコレステロールは、40~60mg/dl以上が正常域となり、40mg以下となると、低値で問題となります。成人男女のLDLコレステロール値は、150mg/dl以内が正常域となります。150~170mg/dlが境界域となり、170mg/dl以上が異常高値となります。具体的な対策としては、次のような事柄が基本となります。

(1) 動物性脂肪の過剰摂取を注意し、脂肪の摂取を減らすための調理の工夫をすること
(2) ウォーキングなどの軽い持続的な運動を行う習慣をつけること
(3) 禁酒・禁煙を心がけること
(4) 定期的に血液検査を行い経過を観察すること
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