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第 6 回  肥満と食糧危機

 先日「肥満と食糧危機」というタイトルのついた雑誌を見かけ、正反対の『肥満』と『食糧危機』という言葉に一瞬で目が釘付けになり手にとりました。

 そこには、先進国は肥満に悩み、途上国は肥満と栄養不良の両方を抱えるという問題が書かれていました。そして『史上初めて、世界で太りすぎの人の数が栄養不良の人口と肩を並べ、栄養過多の人口は13億人で、空腹に耐える人口を数億人上回る。その一方で約8億人の人々が今まだ十分に食べることが出来ずにいることも現実である』とも書かれていました。
 富裕国も貧困国の一部の人たちも、太り過ぎた結果による様々な健康問題に頭を抱える中、明日の食事に不安を覚える人たちが多く存在している矛盾がそこには書かれていました。

 多くの国は、便利で快適な生活が送れるようになってきました。そして、私たちも食べるものには困らず、街は衛生的で、様々なライフスタイルに合わせ24時間営業の便利なレストラン・スーパーマーケット・コンビニエンスストアなどが建ち並び、欲しい時にいつでも手に入る生活に慣れてきました。そしてそこに住む人々が快適な生活に慣れた頃、肥満という問題が発生しました。
 今やそれは健康を脅かす脅威となっています。そして、飢餓に耐える人々、肥満に悩む人々、どちらにもある意味共通しているのは「不健康」ということではないでしょうか。


 4月からメタボリックシンドロームの検査が健康診断には組み込まれます。国を挙げての肥満解消プログラムとなっていますが、人は一度上げた生活レベルを下げたいとは思いません。少なくとも大多数はそれを維持、または向上させようとしています。

 それと同様に、一度味わってしまった美食や、好きな時に好きなだけ好きな物を食べられる、という習慣を変える事は容易ではありません。

 しかし、今は自己管理が問われる時代になってきています。

 以前、アメリカの大企業では会社の幹部には肥満者と喫煙者はいない、というようなことを書いた本を読んだことを覚えています。つまり、何でも容易に手に入る時代だからこそ、その誘惑に打ち勝ち、ストイックなまでの自己管理が出来る人でなければ、人の上には立てない、自己コントロールも出来ない人が他者を導くことは出来ないといった考え方なのでしょう。


 これから先、先進国はますます便利で快適な生活が送れるよう進歩していくでしょう。そして、それ自体は住みやすく環境が整うため、私たちにもたらしてくれる効果は非常に大きく、有意義であると思います。
 しかしその中で、何を選び、何を活用し、どうコントロールしていくかが問われる時代だとも思います。

 2007年度を表す言葉には「偽」という文字が選ばれました。何が本物で、何が自分にとって必要なものか、自分の手で見極めたいものです。

 また、エステティック業や美容業に携わる私たちは、お客様には常に誠心誠意接し、自分自身の心に「偽」を持たず関わりたいものです。

 (参考文献:日経サイエンス)

国際健康美学会 専務理事  村山 舞

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